朝鮮共産党の系譜を継いだ南朝鮮労働党と北朝鮮労働党が合同して1949年6月に結成された、北朝鮮の政権政党。「労働新聞」は党機関紙である。勤労大衆のすべての組織の中で最も高い形態の革命組織として北朝鮮の国家を掌握する党国家体制を構築した。金正日体制下で「先軍政治」の名のもとに軍の地位が相対的に高まったという見方もあったが、2010年党代表者会が開催されることで金正恩への世襲体制が公式化されたように、依然として朝鮮労働党は統治組織の根幹である。現在の党規約は、党大会を5年に1回開催としているが、1980年に第6回党大会が開催された後、党大会は開催されていない。また、それに代わるべき党代表者会も66年に開催された後、2010年9月に第3回が開催された程度であり、党運営の実態は、党中央委員会政治局、党中央委員会書記局という党官僚中心の体制になっており、特に党総書記を中心とする唯一指導体制が確立された。さらに、先軍政治のもとで党代表者会に直属する党中央軍事委員会の地位が高まったとみられ、10年9月党代表者会および党中央委員会総会で、後継者である金正恩が党中央委委員と新設ポストである党中央軍事委副委員長に就任した。朝鮮労働党は、当初は少数エリート党員中心として出発したが、その後党員拡大を続け、現在は数百万の党員から構成される。建前としては各地域、生産および労働単位別に組織される各級党組織から構成される、積み上げ方式を装っているが、実質は、上位機関には絶対服従であり、1人指導体制を支える役割を果たすだけである。