2011年8月東シベリアのウランウデで開催されたロシアのメドベージェフ大統領と北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長との首脳会談。11年6月に予定された金正日の訪ロはいったん中止されたが、8月、金正日が鉄道で訪ロ、9年ぶりのロ朝首脳会談が開催された。北朝鮮経済の対中国依存が高まっていただけに、中国への一方的依存を緩和するためにロ朝経済関係を強化するねらいが北朝鮮にはあると見られた。会談では、北朝鮮の核放棄に対するロシア側の説得は奏功しなかったが、ロシア側から、極東シベリアから北朝鮮を経由して韓国に至る天然ガス・パイプラインの建設計画が提示された。北朝鮮も外貨獲得になるということで前向きな姿勢を示し、韓国も、一部では北朝鮮に交渉カードを握られることへの懸念が表明されたが、南北の経済協力を促進する起爆剤になると期待され、前向きに進めようとしている。