北朝鮮の最高主権機関、かつ最高立法機関であり、日本の国会に相当する。毎年1、2回招集される定期会議と臨時会議とがある。代議員は、各市道別に選挙によって選出され、現在687人で任期5年である。休会中には、最高人民会議常任委員会が代わりの最高主権機関となり、常任委員長は対外的に国家を代表する。現在の常任委員長は金永南(キム・ヨンナム)である。最高人民会議の権限は憲法や法律の修正、国防委員会第一委員長を始めとする国防委員会役職の選出や常任委員会委員長を始めとする常任委員の選出、内閣総理を始めとする閣僚の選出、最高検察所所長や最高裁判所所長の選出、人民経済発展計画及びその実行状況に関する審議、国家予算及びその執行状況に関する審議である。 最高人民会議は、2012年は4月に第12期第5回会議と9月に第6回会議が開催された。第5回会議はその直前の朝鮮労働党代表者会で党第一書記に就任した金正恩(キム・ジョンウン)を国防委員会第一委員長に推戴するためのものである。第6回会議では、当初は経済改革に関する何らかの措置が発表されるのではないかとも予測されたが、結果としては義務教育を11年から12年に延長することが定められたのが主要内容であった。