2016年1月、ラオス人民革命党(LPRP)は第10回党大会を開いて、最高指導者となる党書記長にブンニャン・ボーチラット国家副主席を選出した。ブンニャン書記長は1937年生まれ。軍人出身でベトナムのハノイ大学、ホーチミン国家政治学院卒。82年に党中央委員に選出され、93年から首都ビエンチャン市長、96年から副首相、2001年から首相、06年から国家副主席を歴任した。16年3月に国会選挙を実施し、4月の国会でブンニャン党書記長が国家主席も兼任、新首相にはトンルン・シースリット副首相兼外相が選出され、新指導部が発足した。また同年3月の国民議会総選挙と同時に地方選挙も行われ、25年ぶりに地方議会が復活した。党大会では「第8次国家社会経済開発計画2016-2020」「社会経済開発戦略10カ年戦略2016-2025」「ビジョン2030」などが策定された。ブンニャン国家主席は同年4月、初外遊でベトナムを訪問し、両国の「伝統的な友好関係」を確認。同年5月には訪中し、習近平主席と首脳会談を行った。また、9月にはバラク・オバマがアメリカ大統領として初めてラオスを訪問。両国の「戦略的パートナーシップ」を宣言するなど、全方位外交を展開している。