南シナ海南端にあるインドネシアのナトゥナ諸島沖北側の排他的経済水域(EEZ)の名称。インドネシア政府が2017年7月に国境や海の境界線を変更した地図を発表し、正式に命名した。中国が領有権を主張する「九段線」の水域と一部で重なっており、中国は反発している。漁業資源が豊富で、中国漁船の取り締まりを巡って両国が対立していた。巨大な油田や天然ガス田もあり、「海洋国家ドクトリン」を掲げるインドネシアのジョコ政権が自国権益を国際的にアピールしたと見られる。ナトゥナ諸島はカリマンタン島(ボルネオ島)の北西に位置し、157の島からなる。