スリランカのタミル人による政党。2013年9月21日、スリランカの9州のうち最北部の北部州評議会選挙が実施された。北部州は人口の93%がタミル人であり、08年の政府軍による鎮圧までタミル・イーラム解放のトラ(LTTE)の根拠地となった。同州では25年ぶり、LTTE鎮圧以降5年後の今回の州評議会選挙では、総議席38のうち、30議席をタミル人政治組織のタミル国民連合(TNA)が獲得した(選挙ではタミル語でランカ・タミル連邦党、 ITAKと呼称)。10月7日、元最高裁判所判事のC・V・ヴィグネシュワラン(1939年生まれ)が州首相に就任した。投票率は67.5%であった。TNAは1949年のITAK創設以来のタミル人自治運動の歴史を継承している。今回の選挙では、固有の国民としてのタミル人の権利、北部州と東部州の統合、タミル人の自決権、土地、治安、経済社会発展における州への分権化を綱領として掲げている。しかし、約30年にわたる内戦状態の痛手は深く、事実上軍の統治下にある同州の難民問題、軍による土地収用、戦争孤児・未亡人対策、青年の失業など、当面緊急の課題が山積している。