前クラーク政権下でマオリ担当副大臣を歴任した労働党のマオリ系議員タリアナ・トゥリアが、先住民族の土地所有権を守るため議員辞職し、2004年5月に結成した政党。03年6月にニュージーランド南島北部の海岸の波打ち際と領海内の海底に対して、マオリの伝統的所有権を容認しかねない控訴裁判所判決が下された。これに対して労働党政府は04年11月、海岸は公共財産だとして、国民に自由なアクセスを確保するため前浜および海底法を制定した。同法は、05年3月、国連人種差別撤廃委員会により差別的だと非難されている。マオリ党は、マオリの伝統的土地所有権を認めるすう勢に逆行するこの政策への反発を背景に生まれた。05年の総選挙では、労働党が保持していた7つのマオリ選挙区で4議席を獲得するのみにとどまったが、それでも議席を減らした労働党には痛手となった。08年総選挙では5議席を獲得。閣外相ではあるが2人の閣僚を誕生させている。しかし、11年11月の総選挙では議席を減らし3議席となった。さらに11年4月には党員だったホネ・ハラウィラが、国民党との閣外協力関係にあったマオリ党より離党し、マナ党を結党。ハラウィラは、11年6月補欠選挙、11年の総選挙でも当選している。