1975年に南太平洋フォーラム(SPF→「太平洋諸島フォーラム」)が採択した「南太平洋非核地帯化宣言」をもとに、85年8月、クック諸島ラロトンガ島で開かれた第16回フォーラムで採択された条約。赤道と南緯60度の間、東は南米西海岸西経115度から西はオーストラリア西海岸を含む東経115度付近までを非核地帯とする。加盟国の核保有や核実験、放射性廃棄物投棄の禁止が求められている。同条約には当初、米英仏の大国は未参加だった。しかし95年から96年にかけて、ムルロア環礁で行われたフランスの核実験に対して、オセアニア地域を中心に国際社会が猛反対したため、関係修復のためフランスが条約に加入。この際アメリカとイギリスも参加した。すでに中国とロシアも加入している。ロシア、中国、イギリス、フランスは批准済みだが、アメリカは署名のみ。