インドと太平洋島しょ国の協力関係を促進するための国際会議。インドが中心となってフィジー、サモア、ツバルなど14カ国・地域の首脳級を集め、2015年8月21日にインド西部ジャイプールで第1回会議が開かれた。インドのナレンドラ・モディ政権は14年5月に発足以来、日本やオーストラリアなど太平洋諸国と協力を拡大しているが、同会議もその一環とみられる。経済発展を遂げているインドによる、太平洋島しょ国への開発援助プログラムが協力の具体的中身であり、14年11月にモディ首相がフィジーを訪問した時に提案された。太平洋島しょ国は艦船の補給地などとして戦略的にも重要なので、中国が06年以降、地域中核国のフィジーで開催している「中国・太平洋島しょ国経済発展協力フォーラム」に対抗する性格が強い。すなわち中国の海洋進出を牽制(けんせい)することも、目的の一つとされている。日本の島サミットなどを含め、日本、中国、台湾による島しょ国への援助競争にインドが加わったと見てよい。