ジョン・キー(John Philip Key)首相の意向のもと、ニュージーランド国旗の変更の是非を問う国民投票。植民地時代の名残ともいえる英国国旗「ユニオンジャック」が鎮座する現国旗は、英連邦諸国でも少数派になっている。オーストラリア国旗と紛らわしいこともあり、キー政権は自立性・独立性を強調した新デザインを全国から募集し、2回の国民投票を実施することにした。第1回投票では、1万を超えるデザイン案から国旗検討委員会が選んだ4つの候補を投票にかけ、最終候補を決める。2回目では、その新国旗候補と現国旗のどちらかを選択することになっている。第1回投票は2015年11月20日~12月11日に郵送方式で実施され、黒と青の背景に「シルバー・ファーン」と呼ばれラグビー代表オールブラックスのロゴにも使われているシダと、南十字星をあしらったデザインが選ばれた。16年3月に第2回投票が行われるが、植民地時代の名残があるとはいえ、ユニオンジャック付き現国旗に対する国民の支持率は65%と高く、変更を希望する国民は28%にとどまっていることを示す世論調査もある。