アメリカが進める南北アメリカを包含する自由貿易圏構想。1990年にブッシュ(父)政権が打ち出した。しかし、ラテンアメリカ諸国にはアメリカ主導の経済統合への抵抗が強く、実現には至っていない。そのため、アメリカは2003年11月のマイアミにおける米州閣僚会議以来、個別に二国間自由貿易協定(FTA)を締結し、将来のFTAA実現につなげる方向をとった。これまでにFTAはチリ、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、ドミニカ共和国、コロンビア、ペルーと締結されている。このほか、メキシコはアメリカ、カナダとともに北米自由貿易協定(NAFTA)を結んでいる(1994年発効)。FTAAが実現すれば人口計8億人、GDP(国内総生産)合計11兆7000億ドルの規模となる。