中米・カリブ海地域におけるエネルギー政策の調整とエネルギー産業発展のための協力機構。産油国ベネズエラのチャベス大統領の提案により2005年6月に発足した。加盟国は18カ国(カリブ海諸国のうちバルバドス、トリニダード・トバゴは加盟していない)。目的は、連帯、相互補完、団結を原則に域内諸国のエネルギー資源へのアクセスを確保することにより、社会的不公正の是正や国民生活の向上を実現するとされている。域内の後発国に対しては、石油代金の支払いのための長期・短期の融資や分割払いのほか、バーター取引なども行われる。これによって地場産業の発展を目指す。このほか、採掘、精製、輸送、貯蔵など様々な分野における地域ネットワークの形成も目指しており、そのために、ベネズエラ石油公社(PDVSA)は関連施設の建設・維持等の投資のための子会社PDVSA‐CARIBEを設立した。また、社会的不平等の是正や経済発展のための基金アルバ・カリベ(ALBA-CARIBE)も設けられた。ベネズエラのイニシアチブによる地域エネルギー協力体制としては、このほかに南米諸国によるペトロスル(PETROSUR)がある。アンデス諸国についてはペトロアンディーノ(PETORANDINO)が計画されている。