メキシコ・プエブラ州以南からパナマに至る地域の総合開発計画。高速道路網整備、エネルギー開発、天然資源開発、観光開発、自然災害予防、輸出促進、情報通信網整備など広範な分野に及ぶ。2001年6月にメキシコのフォックス大統領の提案により関係諸国間で合意されたもので、当初は「プエブラ・パナマ計画」(Plan Puebla‐Panam)と名付けられ、民間のイニシアチブが期待されていた。これに対し、06年にメキシコのカルデロン大統領がメキシコと中米諸国の統合の推進という観点から、加盟国政府間の協力体制を整備し、現在の名称に変更した。メキシコ南部および南東部10州と、中米7カ国およびコロンビア(06年参加)から成るが、先住民が多く住む地域でもあり、自然保護、固有の文化の維持、天然資源開発権等をめぐり複雑な問題をはらんでいる。