ペルーの反政府ゲリラ組織。正式名はペルー共産党センデロ・ルミノソ。1970年にアヤクチョのサンクリストバル・デ・ウアマンガ大学の哲学教授アビマエル・グスマン(通称ゴンサロ)が共産党紅旗派(毛沢東派)から分裂して創立し、80年からゲリラ活動を開始した。「センデロ・ルミノソ(輝かしき道)」とは20年代のペルーの思想家マリアテギの著作からとったもので、社会主義理論のペルーへの独創的適用という主張に基づく。組織の基盤は近代化にともなう繁栄から取り残された先住民の若者にあり、「国家は最大の悪であり、暴力である」として武装闘争至上主義を唱え、「国家の仮面を剥ぐため」という理由で政府要人や大地主等の上層階級だけではなく、NGO(非政府組織)や左翼勢力などに対しても攻撃を繰り返した。92年9月にグスマンが逮捕され、自己批判して和平を受け入れたあと活動は衰退したが、小規模なグループが活動を続けている。貧困問題が解決されないこともあり、日本大使公邸人質事件を実行したトゥパク・アマル革命運動(MRTA)も含め、ゲリラ活動は消滅していない。