2015年7月10日、EU(欧州連合)のエネルギー・コミュニティーに加盟する中・東欧諸国が天然ガスの統合インフラ整備に協力するために締結した覚書。ウクライナ危機をきっかけに、ロシアからの供給不安が高まっていることから、共同で供給源を確保し、エネルギー安全保障を強化するのが狙い。加盟したのはオーストリア、ブルガリア、クロアチア、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、アルバニア、マケドニア、セルビア、ウクライナ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モルドバの15カ国。加盟国は互いに結束して天然ガスやLNG(液化天然ガス)の調達先を分散化させるほか、政治的要因に振り回される事態を未然に防止し、安定的な調達につなげる方針。最終的には加盟各国が、少なくとも3カ所の供給源を確保することを目指す。