2014年4月6日、ハンガリーで任期満了に伴って行われた総選挙。即日開票の結果、中道右派連合の与党フィデス・ハンガリー市民連盟が3分の2の議席(定数199)を獲得し、同国初の2期連続政権を樹立した。これにより、オルバン・ビクトル(オルバーンとも。ハンガリーは姓→名の順)首相が続投することになった。オルバン政権はこれまで、民族主義的な基本法(新憲法)の採択、国会議員定数の大幅削減(386議席→199議席)、周辺諸国のハンガリー系住民への二重国籍付与(→「ハンガリー国境外の少数民族問題」)、報道に対する監督強化など、強権的な制度改変を次々に実施し、欧米諸国からEU(欧州連合)の基本原則である「法の支配」が脅かされているとの懸念の声が出ている。