2006年4月のイタリア総選挙で、5年間政権を担当してきたベルルスコーニ率いる中道右派連合「自由の家」を倒し、政権の座についた中道左派連合「ユニオン」によるイタリアの前内閣。首班はロマノ・プロディ元EU委員長。「ユニオン」は旧「オリーブの木」4党のほか、旧共産党左派「再建共産党」を含む9党からなる。「オリーブの木」は1995年、当時ボローニャ大学教授だったプロディが結集を呼びかけ、96年4月の総選挙で共闘を組んだ中道・左派政党の緩やかな連合体である。2005年4月の地方選挙に向けて、再結成し、名称を「ユニオン」に変えた。選挙前、圧倒的優勢が伝えられながら、総選挙では「自由の家」の猛追を許し、大接戦の末の勝利となった。政権発足後は連合体の欠点を露呈し、首相が一時辞表を提出する事態まで起こった。こうしたことを踏まえ、07年10月には、プロディ首相(当時)は念願であった中道左派の新党「民主党」を立ち上げた。しかし、結局08年1月、議席数3の小党の連合離脱によって、政権は崩壊した。プロディはこれを機に引退を決めている。