イタリアで2007年10月、正式に発足した中道左派の新党。プロディ政権(当時)を支える中道左派連合「ユニオン」のうち、左翼民主党とマルゲリータが合併してできた。左翼民主党はユニオン中、最大勢力で、旧イタリア共産党の流れをくむ。イタリア共産党はかつてユーロコミュニズムの旗手であった。他方、マルゲリータは第2の勢力だが、こちらは02年に保守系の旧キリスト教民主党など中道3党が合併してできた政党である。議席数ではベルルスコーニ元首相(当時)率いる「フォルツァ・イタリア」を抜いて最大政党となった。大政党の結成は、政権を安定させるためにプロディ首相(当時)の長年の夢であった。党首選は全国民に開かれた形で行われ、ベルトローニ・ローマ市長(当時)が選出された。プロディ首相は名誉職の議長に就任した。08年1月のプロディ政権の崩壊後は、総選挙を単独で戦うことを表明し、「オリーブの木」型政治との決別を図る意思を見せたが、結局、同年4月の総選挙ではベルルスコーニ率いる中道右派連合、「自由の国民」に敗北を喫した。09年10月の書記長選挙で、左翼民主党出身のピエール・ルイジ・ベルサーニが選出された。