スペイン、カタルーニャ自治州の独立派が2014年11月9日に行った、スペインからの分離独立の是非を問う非公式な住民投票。同州側の発表では550万人の有権者のうち、およそ230万人(41%)が投票し、その81%が独立支持の意思を表明したという。同年9月、カタルーニャ議会で同住民投票の実施が決定されたが、中央政府はこれを憲法違反として提訴、憲法裁判所は差し止め命令を出した。このためカタルーニャは住民投票を断念し、これを「民意を調査するための非公式の住民投票」としたが、憲法裁判所はこれに対しても差し止め命令を出した。こうした中、投票は4万人のボランティアとともに強行された。カタルーニャ州はスペインの国内総生産(GDP)の2割弱を稼ぐ豊かな地方で、自分たちの富が他の地域のために持ち出されているとの不満を募らせてきた。スペインにとってカタルーニャの存在は、イギリスにとってのスコットランド以上に大きい。投票率の低さ(中央は37%と主張)から中央政府はこの投票を失敗と言い、他方、州政府は独立の正当性が立証されたと主張している。(→「カタルーニャの分離主義」)