正式名称はアラブ復興社会党。1947年にアラブ復興党として創設され、53年にアラブ社会党と合流し、アラブ社会主義バース党となる。バースとは復興の意。統一、自由、社会主義を理念とするイデオロギー政党で、55年ころから約10年間にわたり、「アラブ統一」を旗印に掲げた政治活動が国際的な注目を浴びた。創設者はパリ大学で学んだシリアの政治思想家ミシェル・アフラク(キリスト教徒)であった。63年2月のイラク、同年3月のシリアでそれぞれバース革命が成功するが、演出者はアフラクであった。89年6月、アフラクはバース党民族指導部書記長としてパリで死去。2003年のイラク戦争でイラクのバース党は解体されたが、シリアでは依然、政権与党としてその権力が維持されている。なお、1950年代に支局が置かれたレバノンでは、2006年6月、アラブ社会主義レバノン前衛党として再生し、ヨルダンでもヨルダン・アラブ社会主義バース党として政治活動を行っている。その他、イエメン、スーダン、モーリタニアにも同党の系統政治団体がある。