北アフリカの大西洋岸に位置する旧スペイン領。1966年国連総会において住民投票による西サハラの自決を求める決議が採択され、73年には西サハラ住民により「サギアエルハムラおよびリオデオロ解放人民戦線(POLISARIO戦線)」が結成された。75年、モロッコは住民による自決を求める国際司法裁判所の勧告にもかかわらず同地域を併合。76年、POLISARIO戦線はサハラ・アラブ民主共和国(SADR)樹立を宣言、82年にはOAU(アフリカ統一機構→「アフリカ連合」)に加盟した。91年以来、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)が和平努力を重ねてきたが、モロッコ側の強い抵抗で投票は延期。2003年1月、元アメリカ国務長官のベーカーが、4~5年の自治を経て5年後に住民投票を行う案を提示。POLISARIO戦線は受諾したが、モロッコの拒否にあった。04年9月に南アフリカが、さらに翌05年6月にケニアがサハラ・アラブ民主共和国を承認し、外交関係を樹立した。