シエラレオネ内戦下での戦争犯罪を裁くために、国連安保理が2002年7月に設置した国際特別法廷。カナダやカメルーンなどの判事も参加して、1991年から12年間続いた内戦下の戦争犯罪が裁かれる。反政府軍の指導者で革命統一戦線(RUF)の議長サンコーも、残虐行為の責任を問われ訴追されていたが、2003年7月に死亡。翌8月、サンコーを支援したリベリアのテーラー大統領が欧米の圧力でナイジェリアに亡命。シエラレオネ内戦時の残虐行為に関与したとして特別法廷で裁くべきだという声が強まった。06年3月、ナイジェリア政府はシエラレオネへの引き渡しを決定、テーラーは逮捕され、シエラレオネで収監された。その後、国連安保理の決定により、06年6月にシエラレオネからオランダのハーグに移送され、国際刑事裁判所(ICC)内に法廷が設置された。07年6月、内戦中に戦争犯罪を先導した罪状で裁判が開始された。12年4月には有罪判決が下され禁錮50年の刑が確定した。同年11月の大統領選挙では現職のエルネスト・コロナ大統領が5年の任期で再選された。