「集団作戦即応部隊」とも。集団安全保障条約機構(CSTO)の下に編成される武力組織。既存の4000人程度のCSTO配下の部隊を拡大・強化させ、より実効性のある部隊編成をめざす。2009年2月、CSTO加盟国首脳会議で設置について原則合意。同年6月、ベラルーシとウズベキスタンを除く加盟国が関連文書に調印。後にベラルーシは調印に転じる。
報道によれば、新部隊は一般的な軍と、テロ・組織犯罪・麻薬密輸などとの「非対称戦」のための特殊部隊との2部門体制での運用が構想されている。要員の規模は1万5000~2万人となる見込み。09年10月、カザフスタン領内にて、新部隊司令部が指揮する初の複合特殊演習「ヴザイモデェイストヴィエ(共同作戦)2009」を実施、加盟国の正規軍だけでなく、内務省や非常事態省に所属する要員や特殊部隊を含む7000人超が参加した。
同部隊設置に関連し、キルギス南部オシュ近郊に新たにロシア軍基地が設置される構想も浮上したが、ウズベキスタンがこれに反発し、暗礁に乗り上げている。