サーカシビリ大統領の任期満了に伴い、2013年10月27日に実施された選挙。ジョージア(旧称グルジア。→「グルジア呼称問題」)では大統領の3選が禁じられていたため、サーカシビリ大統領は08年の再選後、政権の維持・長期化を狙って、10年に憲法を改正した。この改正により、13年10月の大統領選挙以降、大統領は象徴的存在となり、多くの権限が大統領から議会と首相に移譲されることとなった。つまり、サーカシビリは12年の議会選挙で勝利したうえで、13年の大統領退任後に実権を持つ首相に就任することで政権維持を図ったのである。しかし、12年の議会選挙で大統領与党「統一国民運動」が敗北し、イワニシビリが主導する政党連合「ジョージアの夢」が勝利したことで、政権維持の狙いは失敗した。今次大統領選挙では、「ジョージアの夢」が擁立した当時44歳のマルグベラシビリ教育科学相が当選した(投票率46.95%、得票率62.12%)。この大統領選挙が成立したことにより、ジョージアは議院内閣制へと移行した。また、先の議会選挙勝利を受けて首相に就任していたイワニシビリは退任し、後継に当時31歳のガリバシュビリ内相を指名。13年11月20日、議会の投票でガリバシュビリ内閣が成立した。