バウチャーは一般に特定の商品・サービスを受けることのできる引換券・利用券を指すが、その教育版。保護者が子どもの通う学校を選び、望ましいと考える教育を受けさせることができるように発行される利用券。保護者の学校選択権と市場的競争原理による学校改善の可能性を重視した教育行政改革案の一つ。規制改革会議や教育再生会議が導入を主張した。1950年代半ばにアメリカの自由主義経済学者M.フリードマンが提唱。90年代後半以降、アメリカのフロリダ州や、オハイオ州などの一部で導入され、その是非や合憲性が議論されている。日本でもそれを導入すべきだとする意見もあるが、公立学校の劣化や序列化・格差化を招く危険性が大きく、世界的にもアメリカのごく一部(3つの州・市)でしか採用されていない。