2002年1月に文部科学省が発表した「確かな学力の向上のための2002アピール『学びのすすめ』」。(1)少人数授業、習熟度別指導等による基礎基本や自ら学び考える力の育成、(2)個性等に応じた発展的学習の推進、(3)総合的学習等による学習意欲の向上、(4)朝読書や補習・家庭学習の充実による学ぶ習慣の育成、(5)学力向上フロンティア事業等による特色ある学校づくりの推進、を柱とする学力向上のための諸施策を示し、教育委員会と学校にそのための諸方策の実施を求めた。02年4月からの完全学校五日制と新学習指導要領の実施に対する批判に対応したものだが、「ゆとり教育」との決別、「学力重視」政策、エリート教育への方針転換を示すものだという批判もある。(1)~(5)の施策は、03年度には「学力向上アクションプラン」として拡充され、スーパーサイエンスハイスクール(学習指導要領の枠を超えて教える理数系教育重点高校)やスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(同時通訳訓練なども行う英語教育重点高校)、学力向上フロンティアスクール(発展的学習や個に応じた指導法の開発・実践)などが進められている。