教育活動とその成果を分析・評価すること。広義には生徒の学習状況・成長発達だけでなく、教員評価や学校評価を含むが、狭義には生徒の学習活動とその成果の評価を指す。生徒評価の側面としては、学習状況(学力)、行動・態度、身体・健康などがあるが、人物評価(行動・態度)は、内申書や指導要録の記載の適否が問題化してきたように、学校・教師の役割・権限や評価の恣意性を中心に難しい問題をはらんでいる。学習・学力の評価については、(1)絶対評価、(2)相対評価、(3)個人内評価、(4)診断的評価、(5)形成的評価、(6)総括的評価などが区別される。(1)は教育目標という生徒の外部にある基準に照らして個々の生徒の到達度を位置付けるもの(目標に準拠した評価)で、到達度評価ともいう。 (2)は集団内における生徒の相対的位置を特定するもので、当該集団の成績分布が評価基準となる。(3)は個々の生徒の内部に基準を求めるもので、個々の生徒の成長過程を縦断的に示す方法や個人の能力の諸側面を構造的に示す方法がある。(4)は学習活動の開始に先だって学習到達度等を評価するもの、(5)は学習過程において個々の生徒の学習を促進するために、習得状況等をその都度評価するもの、(6)は単元の終わりや学期末・学年末等に学習の成果を総合的に評価するものである。教授理論は(1)(3)(5)を重視する傾向にあるが、新学力観は(1)(3)と観点別評価(例えば国語では、関心・意欲・態度、読み・書き・話す能力、知識・理解・技能などの観点での評価)を重視している。