次世代育成支援対策推進法(「次世代法」)に基づき、2005年から、従業員数301人以上(09年改正により11年からは101人以上)の事業所は次世代育成支援のための行動計画の策定と、都道府県の労働局へ届け出が義務づけられた(300人以下〈11年からは100人以下〉の事業所は努力義務)。12年7月、届出率は従業員101人以上の事業所の9割を超えた(厚生労働省)。「子ども・子育て応援プラン」と連動し、地方自治体には、地域での実施案の策定が義務づけられた(05年から5年間)。行動計画に定めた目標を達成するなど一定要件を満たしたとの認定を受けた「子育てサポート企業(くるみんマーク取得企業)」は12年7月で1301事業所(同省)。次世代育成支援を単なる出産奨励ではなく、働き方の見直しに位置づけ、従業員の士気および企業イメージの向上、優秀な労働力の確保・維持につなぐ点が重要。とくに小さい子どもがいる共働き夫婦が柔軟に働ける環境づくりは不可欠。家庭生活と調和のとれた働き方を目指す「ワーク・ライフ・バランス」実現は労使共通のテーマである。08年、内閣府がこのワーク・ライフ・バランスを初めて指標化。02年を100として06年には、行政や企業の取り組みの「環境整備指標」は103.9、労働者個人がどれくらい育児休業や短時間労働を利用できたかの「仕事・働き方指標」では101.1で、その後も緩やかな変化にとどまっている(09年、内閣府)。