2005年11月成立、06年4月実施の「高齢者の虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のこと。介護の負担や介護疲れが虐待の大きな原因であることから、養護者に対する支援も含まれている。高齢者虐待には、身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、介護放棄などと、経済的虐待がある。高齢者虐待で多いのは認知症の高齢者に対するもの、虐待内容として多いのは心理的虐待と身体的虐待である。高齢者虐待は家族の問題として放置されがちだったが、「生命や身体に重大な危険がある」虐待を見聞きした者には、地域包括支援センター(→「改正介護保険法」)などに通報することが義務づけられ、その他の虐待についても通報の努力義務が定められた。施設での虐待についても同様に、他の職員などの通報が義務づけられている。