硫酸や硝酸を含んだ強い酸性(pH[水素イオン指数]5.6以下)の雨が降る現象。広義には、酸性霧・雪などの湿性沈着及び乾性沈着を含む酸性降下物全体を指す。工場や自動車から排出される硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)が長時間、長距離漂ううちに酸化が進み、雨などに含まれて降る。東アジア地域では経済発展に伴い、SOxやNOxの排出量が増大し、酸性雨問題が浮上。このため、日本、中国、韓国、インドネシアなど12カ国が参加し、東アジア酸性雨モニタリングネットワークが2001年1月から本格的に稼働開始。事務局は国連環境計画にあり、ネットワークセンターとして新潟の日本環境衛生センター・酸性雨研究センターが指定されている。