砂漠化、気象災害、森林破壊、土壌荒廃などの大規模な環境破壊により、居住地域から離れざるを得なくなった人々。環境破壊の累積的な進行により、1980年代後半以降、世界各地で急増しつつあり、生態的難民や開発難民とも呼ばれている。従来の難民が、戦争・内乱、政治的・人種的・宗教的迫害などが原因であるのに対し、新たな概念としてワールドウォッチ研究所が80年代末に提起。その数は89年に1000万人を超えると推定され、その後も増加の一途。今後地球温暖化による海面上昇が進行すると、さらに大量の環境難民が発生する可能性が指摘されている。