東京都の米軍横田基地の周辺住民が、日米両政府に早朝と夜間の飛行差し止めや騒音被害の損害賠償を求めた訴訟。1996年4月以降、3次にわたり計約5900人が提訴。アメリカへの訴えは分離され、住民敗訴が確定している。2007年5月、最高裁第3小法廷は国に約32億5000万円の賠償を命じた二審判決を一部破棄して賠償額を減らし、約30億円の賠償命令が確定した。二審の高裁判決は賠償額の算定日数を裁判の判決日まで延長して増額していたが、最高裁は、算定日数を結審日までとした大阪空港訴訟の最高裁大法廷判決(1981年)などを踏襲した。飛行差し止め請求については、差し止めを認めなかった一、二審判決を支持し、住民側の上告を退けている。