だれもがより良い環境を同等に享受できる権利。1972年の国連人間環境会議で採択された人間環境宣言で「人は、尊厳と福祉を保つに足る環境で、自由、平等及び十分な生活水準を享受する基本的権利を有する」とされている。日本国憲法13条（幸福追求権）と25条（生存権）に根拠を持つ基本的人権に基づく法的権利とされる。フランスの上下両院は、2005年3月、健全な環境で生きる権利（環境権）と環境保全の義務を憲法前文に明記する改正案を可決。人権宣言、経済・社会権と並ぶ基本的人権の一つに環境権を位置づけた。日本では、衆参両議院の憲法調査会が2005年4月に発表した報告書で、「知る権利」や「プライバシー権」と合わせ、「環境権」を新たな権利として盛り込む方向性が示されている。