千葉県市川、船橋両市の東京湾奥部に残る干潟や浅瀬で、水鳥などの飛来地である三番瀬を埋め立てるとする千葉県の計画。1993年に公表したが、保全運動の高まりから99年には当初の740haを101haに縮小した。しかし、計画の白紙撤回を公約した堂本暁子知事が2001年9月の県議会で「埋め立ては行わず、市民参加の下で環境再生のための新たな計画作りに着手する」と表明した。自然保護を優先し、行政が一度決めた大規模な埋め立て計画を中止するのは、1999年の名古屋市・藤前干潟に続く例。三番瀬は2001年10月に環境省が選定した「重要湿地」500カ所にも選ばれた。選定に伴う法的規制はないが、開発に対しては事業者に環境保全への配慮を求める。