日の出の早い夏に時計の針を1時間進め、明るい時間帯を有効活用する制度。1916年にイギリスやスウェーデンなど欧州6カ国で始まった。現在は欧州や北米、南米など世界70カ国以上で導入されている。日本でも1948~51年の4年間、連合国軍総司令部(GHQ)の指令で導入されたことがある。北海道では、2004年から3年間、札幌商工会議所の呼びかけでサマータイム実験が実施された。札幌商工会議所が実験終了後にまとめた報告では、参加企業の7割が導入に賛成した。利点として、朝の事務作業が効率的、健康増進に役立った、などを挙げた。北海道全域に広げた場合の経済効果は、個人消費が年平均362億円増えると試算した。一方、省エネについては目に見える効果が感じられなかった、とした。健康への悪影響や経済損失を指摘する声もあり、導入議論は浮沈を繰り返している。