スーパーで買い物をした時にレジで渡される袋。1965年ころ、梨狩りで採った梨を持ち帰るために、取手付きのポリエチレン袋の上部に、縛って袋を閉じる部分「封止弁」を付けたのがレジ袋の始まりとされる。これが丈夫で使いやすく、紙袋よりコストが安いことから、70年代後半には多くのスーパーで使用されるようになった。年間300億枚以上使用されるレジ袋の省資源、ごみ処理費の削減、散乱防止のため、2007年4月に施行された改正容リ法では、スーパーなどのレジ袋を多量に用いる小売業者に、レジ袋の有償化、削減目標の設定やマイバッグの配布などを求めることとなった。年間50t以上の包装材を使用する大手業者には、削減目標の設定とともに国への達成状況の報告を義務付けている。自治体では02年に東京都杉並区が環境目的税条例を導入、およそ5年間は各小売店が定められた目標へと削減の努力をし、目標を達成できなかった場合に課税を行うという方針を打ち出した。その後区の方針転換などもあり08年6月、条例は廃止され、別に「杉並区レジ袋有料化等の取組の推進に関する条例」を制定、マイバッグ運動にも力を入れている。東京都町田市は08年3月、市民団体、事業者(地元スーパー)の協力を得て「レジ袋ゼロの社会」を目指す社会実験を実施、全市レジ袋ゼロへの取り組みを開始した。ヨーロッパ各国では2000年代前半に大部分の国で有料化されている(フランスは16年から禁止、アメリカではカナダのトロントが13年から禁止、アメリカ合衆国でも各州で禁止の動きが増えている)。アジアでは韓国、台湾が法律で有料化を定めている。レジ袋禁止はバングラディシュ、南アフリカ、中国などでも実施されている。