古布(古着、古繊維)は紙以上の高値で取引されるリサイクル優等生であった。しかし安価な衣料品も増え、2000年の衣料品の国内供給量は約36億点と10年で倍増、年間廃棄量は約100万t、中古衣料品も含めた繊維全体のリサイクル率は10%程度とされる。資源化の取り組みが進み、回収量は約3倍増となったのに対して、主な需要先であるウェス(機械の汚れをふき取る布)の利用が大幅に減少、軍手やフェルトなどの古布を原料とする製品が安価な輸入製品に押されるなど、需要が減っている。容リ法で回収されたペットボトルを原料とするポリエステル繊維も多くなっており、リサイクル素材同士の競合も出てきた。このため需要を求めて年間8万t程度が輸出されているが、(1)韓国や台湾からの輸出増、(2)中国の輸入制限、(3)東南アジアでは冬物を扱わない、など課題も多い。