有害廃棄物等の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約。有害廃棄物の国際的移動に際する事前通告、不正な輸出が行われた場合の回収義務等に関する条約。1980年代に、ヨーロッパの先進国からの廃棄物がアフリカの開発途上国に放置されて環境汚染が生じるなどの問題が発生したため、89年、国連環境計画によりスイスのバーゼルで締結され、92年5月発効。有害物質を含む製品を輸入し、資源化処理などの過程で環境や健康上の問題を引き起こしたりすることが懸念されているため、95年には先進国から途上国への有害廃棄物の全面移動禁止の改正が行われた。批准国は、有害物質を含むものはリサイクル可能な中古家電なども取り引きできなくなるので、資源の有効利用という面からは問題があるとの指摘もある。