東アジア諸国の経済発展に伴う廃棄物発生量の増加や、国際的な移動量増加による環境汚染の拡大抑制のため、日本の経験をアジア各国に発信し、国際的な循環型社会の形成を狙うもの。2004年6月のシーアイランド・サミット(アメリカ)において小泉純一郎首相が提唱した「3Rイニシアティブ」が各国首脳の合意を得たことを受け、05年4月に東京で20カ国の担当閣僚と4国際機関の代表が出席して「3Rイニシアティブ閣僚会合」が開催された(→「3R」)。日本は「ゴミゼロ国際化行動計画」を公表し、(1)05年度中の高級事務レベル会合開催、(2)日本国内での3R対策強化策、(3)開発途上国のゴミゼロ化支援策、(4)「東アジア循環型社会ビジョン」策定や「東アジア3R研究ネットワーク(仮称)」構築など、東アジアでの循環型社会形成の取り組み支援、(5)都市間ネットワークの構築支援など情報発信・ネットワーク化を通じたゴミゼロ化促進策、などの実施が確認された。同計画では「有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワーク」等を通じた実務者レベルの連携強化もうたわれている。「東アジア循環型社会ビジョン」は、06年2月に中央環境審議会の専門委員会が策定を改めて提唱し、同年3月に東京で開催された「3Rイニシアティブ高級事務レベル会合」で発表された。