2008年7月7日から9日まで北海道洞爺湖にて、福田康夫総理(当時)の議長のもと開催された主要国首脳会議。G8サミットとは、日、米、英、伊、加、独、仏、露8カ国の首脳及びEUの委員長が参加し毎年開催される首脳会議で、北海道洞爺湖サミットは34回目。サミットでは、世界経済、環境・気候変動、開発・アフリカ問題、政治問題を主要議題とし、中でも気候変動問題は重要な議題であった。G8は、50年までに世界全体の温室効果ガスの排出量を少なくとも50%削減するという長期目標を、世界全体の目標として採択することを求める、との認識で一致。さらに、(1)野心的な中期の国別総量目標を実施すること、(2)革新的な技術開発のための国際イニシアチブを立ち上げること、(3)途上国支援のための「気候投資基金」を設置することにも合意。しかしながら、長期目標については基準年にふれられず、また、中期目標については、先進国全体の具体的削減数値を示し先進国が率先して温暖化問題に取り組む決意を示すことはできなかった。09年12月にデンマークのコペンハーゲンで開催されるCOP15(第15回気候変動枠組条約締約国会議→「気候変動枠組条約」)では、共通だが差異のある責任原則をふまえ、途上国の有意義な削減努力に合わせて、先進国は科学の勧告に従って野心的な中期的排出削減目標を掲げ、速やかにその実現に向けた取り組みを進めることが望まれる。