2011年以降の世界の生態系保全に関する新たな国際目標。10年10月に名古屋で開催されたCOP10で採択され、正式には新戦略計画という。2050年までに「自然と共生する」世界を実現するというビジョン(中長期目標)を持って、2020年までの短期目標および20の数値目標を含む、より具体的な個別目標の達成を目指す。「自然と共生する」世界とは、「生態系サービスを維持し、健全な地球を維持しすべての人に必要な利益を提供しつつ、生物多様性が評価され、保全され、回復され、賢明に利用される」世界である。また、2020年までのミッション(使命)は、「2020年までに、回復力があり、また必要なサービスを引き続き提供できる生態系を確保するため、生物多様性の損失を止めるための効果的かつ緊急の行動を実施する」としている。数値目標については、生物多様性保全のための保護地域に関し、「少なくとも陸域17%、海域10%」などの目標が決められた。その他「森林を含む自然生息地の損失速度が少なくとも半減、可能な場所ではゼロに近づける」といった目標が採択されている。