自然共生社会の実現に向けて、二次的自然環境における自然資源の持続可能な利用・管理を推進するための取り組み。環境省および国際連合大学高等研究所が中心となって提唱してきた。2010年10月に名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で、SATOYAMAイニシアティブを推進することが採択された。またこのイニシアティブを世界的に推進していくため、多様な主体が参画する「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)」が51の団体の参加を得てCOP10において発足した。このイニシアティブの長期目標は「自然共生社会の実現」、すなわち人と自然の良好な関係が構築されている社会の実現である。そのため、里地・里山を例とした日本の自然共生社会づくりの取り組みに加えて、世界各地の自然共生の知恵と伝統の事例を収集・調査し、より持続可能な形で土地および自然資源の利用と管理が行われるランドスケープの維持・再構築を目指している。