2011年11月28日から12月11日まで南アフリカのダーバンにおいて開催された国連気候変動枠組条約第17回締約国会議のこと。あわせて京都議定書第7回締約国会合も行われた。会議では13年以降の気候変動に関する国際枠組みが焦点となり交渉は難航したが、会期を延長し、将来の枠組みへの道筋、京都議定書第二約束期間に向けた合意、緑の気候基金、及びカンクン合意の実施のための一連の決定がされた(ダーバン合意)。将来の枠組みに関しては、法的文書を作成するための新しいプロセスの下で、可能な限り早く、遅くとも15年中に作業を終えて、議定書、法的文書または法的効力を有する合意成果を20年から発効させ、実施に移すとの道筋に合意した。京都議定書については、第二約束期間の設定に向けた合意が採択されたが、日本、カナダ、ロシアは第二約束期間には参加しないことを明らかにしている。議定書作業部会(AWG-KP)は、第二約束期間に参加する先進国の温室効果ガスの排出削減目標の設定を12年のCOP18で行う。日本政府は13年以降の議定書の目標は設定せず、独自の削減努力を続けるとしているが、このことは国際社会からの批判を受けるばかりでなく自主的取り組みの過去の実績からしても国内対策がさらに遅れるとの見方もある。COP17では以上のほか、(1)緑の気候基金の基本設計、(2) 削減目標・行動推進のための仕組み、(3)MRV(測定・報告・検証)の仕組みのガイドライン等、(4)適応委員会の活動内容、(5)国別適応計画の内容、(6)資金に関する常設委員会の機能、(7)気候技術センター・ネットワークの役割などが合意された。