開発途上国および市場経済移行国における地球環境保全への取り組みを促進するための主要な資金メカニズムの一つとして、世界銀行、国連開発計画(UNDP)および国連環境計画(UNEP)の協力により1991年に発足。これらの国が、地球規模の環境問題に対応した形でプロジェクトを実施する際に、追加的に負担する費用につき、原則として無償資金を提供する。4つの環境関連条約(国連気候変動枠組条約、生物多様性条約、国連砂漠化対処条約、POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)の資金メカニズムとして世界銀行に設置されている信託基金で、世銀、UNDP、UNEP等の国際機関がGEFの資金を活用してプロジェクトを実施する。対象分野は、生物多様性、気候変動、国際水域汚染防止、残留性有機物質(POPs)、土地劣化、オゾン層保護および複数分野であり、投入事業資金累計(1991~2009年)は88億5400万ドルにのぼる。