経済協力開発機構(OECD)によると、自然資産が今後も我々の健全で幸福な生活のよりどころとなる資源と環境サービスを提供し続けるようにしつつ、経済成長および開発を促進していくことである。2012年6月に開催された国連持続可能な開発会議(リオ+20)で主要テーマとなった、「グリーン経済」とほぼ同義語。従来の経済成長が成長のみを重視し、結果として環境破壊やエネルギー過剰消費、CO大量排出などを伴ったのに対し、グリーン成長では、自然資源と生態系を適正に保全・活用して持続的に成長できることを目指す。環境分野への投資やイノベーションにより、新たな市場と雇用を生み出すことも目的にしている。グリーン成長は持続可能な開発に代わるものではなく、むしろその一部であり、持続性のある生態系と整合的な経済成長の新たな源泉をもたらす技術革新、投資、競争の必要条件を促進することに重点を置く。そして、社会問題や公平性にも配慮することも特徴である。その実施においては、各国の国情や開発段階の違いに合わせて柔軟に設計される実行可能な政策枠組みが望まれる。