環境省が選定した、すぐれた「かおり環境」を誇る100地点。豊かなかおりとその源となる自然や文化・生活を一体として将来に残し、伝えていくことを目的に2001年度、環境省が広く一般に呼びかけ、全国から寄せられた600件から、「かおり風景100選選定委員会」(座長・岩崎好陽、委員8人)が100地点を選定審査した。選定のポイントは、誰もが気軽に楽しめることや、地域における自然的、歴史・文化的、生活または生産活動の環境としての位置付けが認知され、今後も継承されることなど。ラベンダー・ニッコウキスゲ・チューリップ・カタクリなどの花、原生林・森(杜)・杉並木、風・潮・海(松原、潮風、磯風)、線香・墨・茶・菓子・しょうゆ・酒(酒蔵)など、地域の自然、工芸、産物などにかかわる多様な風景がある。環境が嗅覚を通じて人に影響することについて、悪臭公害の防止にとどまらず、日本の自然や伝統・文化にかかわる「よいかおり」を保全することを通じて、環境の快適性を確保・創造しようとするもの。