2013年のCOP19で設立することが合意された巨大台風などの気候変動の悪影響に関する損失・被害(ロス&ダメージ)に対処する国際組織。COP19では、カンクン適応枠組みの下に「ワルシャワ国際メカニズム」を設立し、14年から発足させることに合意した。具体的には、執行委員会の設立、実施のための2カ年作業計画を14年12月までに策定すること、執行委員会の構成や手続きの検討、COP22(2016年)での同メカニズムについて見直しすることなどを決定した。このメカニズムの機能としては、包括的なリスクに関する理解を深め、データや優良事例等の知見の共有、国連を含む条約内外の関係機関との連携を進め、資金・技術・能力構築を含む活動と支援を強化することなどがある。ただし、適応に要する費用とその負担など多くの課題がある。先進国は損失と被害に関する補償の規模が大きくなることなどを危惧している。