化石賞は、気候変動に取り組む世界900以上のNGOで構成されるCAN(気候行動ネットワーク)インターナショナルが、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)で国際交渉に後ろ向きの国に与える不名誉な賞。1999年のCOP5(ドイツ・ボン)において始められ、以来恒例となっている。「化石」とは気候変動の原因となる温室効果ガスであるCO2の発生源である化石燃料を指すとともに、化石のような古い考え方との揶揄も含まれている。過去の代表的な受賞国はオーストラリア、ロシア、カナダ、サウジアラビア、米国、日本など。一方、宝石賞は、国際交渉を前進させた国に与えられる賞である。2014年のCOP20(ペルー・リマ)では日本は条件付きながらも初めて宝石賞を受賞した(ただし同じ会期中に「化石賞」には2度選ばれている)。15年のCOP21では日本はいずれの賞も受賞しなかった。これは日本の存在感の希薄さを反映しているとの見方もある。