2016年11月7日から18日まで、モロッコのマラケシュで開催された国連気候変動枠組条約第22回締約国会議のこと。直前の11月4日にパリ協定が発効したことを受けて、15日から18日までパリ協定第1回締約国会合(CMA1)が行われた。会議期間中の9日にアメリカ大統領選において気候変動懐疑派のトランプ氏が当選したことから、アメリカの新政権の気候変動政策に関心と懸念が寄せられた。しかし、多くの参加国から、きわめて重要な課題である気候変動問題の解決のため、パリ協定の着実な実施に今後も国際的な協力の下、前進していく決意が表明された。パリ協定実施指針の交渉については、先進国、発展途上国を問わず、全ての国の参加の下で交渉を行い、18年までに指針を策定することが決定された。また、議長国モロッコより、各国に対して気候変動対策を呼びかける文書(「マラケシュ行動宣言」)が発出され、自治体や企業等の非政府主体の行動を強化するための「グローバルな気候行動に関するハイレベルイベント」で、さらなる取り組み強化を目指した「マラケシュ・パートナーシップ」の設立も発表された。