「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」を2016年に改正したもの。1987年採択の「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」において、オゾン層を破壊する特定フロンの生産・消費量の削減義務が課せられた。これを受け、「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」で特定フロンが規制され、オゾン層破壊効果のない代替フロンへの転換が進められてきた。特定フロンは現行の議定書に基づき2020年に全廃予定で、日本では代替フロンへの転換はほぼ終了した。しかし、代替フロンについても温室効果が懸念されることから、16年10月のキガリ改正(条約会議開催地であるルワンダのキガリにちなむ)において、さらに代替フロンの生産・消費量の削減義務を課し、温室効果の低い物質(低温室効果ガス)への転換を図ることとした。日本を含む先進国では、生産・消費量それぞれについて11~13年の平均値から計算された基準値をもとに19年以降段階的に削減する必要がある。